SCって何?

カテゴリー │教育・心のケア

 自分の仕事の一つでもあるスクールカウンセラー(略すとSC)ですが、先日招かれたある公立中学校のPTA懇談会で、改めて認知度の低さと、イメージからくる偏見が大きいことを認識しました。

 自分たちの学生時代には、存在しなかった制度なのだから、広報活動をちゃんとしなければ、親御さんたちが知らないことは当然かなとも思いつつ・・・・現在相談室に来ているお子さん、親御さんからすると、広報活動などしないで、ひっそり、こっそり、あまり混んでいないのがよいのだろうかとも思いつつ・・・週に1日だけの勤務で、どの学校でも予約で一杯。この状況では、これ以上の広報活動も不必要かとも思いつつ・・・・この状況を知り、れんほうさんが仕訳時に「時間を増やそう」なんて言ったらいいのにと思いつつ・・・

 折角なので、SCの紹介を・・・。
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 1995 年度から全国154校を皮切りに、公立の小学校、中学校、高等学校へスクールカウンセラーの配置・派遣を始めた。2001年度からは、さらに本格的に制度化され、週に8時間程の勤務で、全公立中学校への配置・派遣。

中学全校配置になって、まだ10年ですが、もう10年でもありますね。10年やって全然知られてないじゃいかんですね。今年から公立小学校も全校配置ですが、月1のたった4時間で何ができるの?って感じの全校配置スタートです。

<スクールカウンセラーの職務内容>
ア  児童生徒へのカウンセリング
イ  教職員に対する助言・援助
ウ  保護者に対する助言・援助


 要は、子どもたち、先生方、親御さんに対して、「困ったことがあったら話を聞きます」というものです。ただ、少し一般的なイメージと違いそうなところとしては、人生経験や一般論で助言する、俗に言う『人生相談』とは違い、心理学や心理療法の理論や技術を用い、困っている人に寄り添って援助するというものです。

 スクールカウンセラーは、臨床心理士,精神科医,心理学系の大学の常勤教員など,臨床心理に関し高度に専門的な知識・経験を有する者であり、心の専門家として、専門性を有しつつ、教員等と異なる立場として外部性があることから,児童生徒へのカウンセリング,教職員及び保護者に対する助言・援助において効果を上げています(文部科学省 よくある質問と回答について)。

<勤務形態>
非常勤で週8〜12時間

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ここで一考

 たった週1勤務ですが、中学校に本格的に導入されて約10年が経ちました。スクールカウンセラーを導入しても、不登校の生徒数が減っていないという議論があります。
 一般社会では、大人のメンタルヘルス状況が悪化しているのだから、親を見て育つ子どもたちもさぞかし大変だろうと思うのですが、意外と漏れ聞こえてくる教育現場や委員会・センターの方々の持つ危機感は、高くないと言うか・・・人によって温度差があります。

 1997年に、年間24000人いた自ら命を絶たれる方が、今では32000人以上・・。精神疾患患者も増量中でしょうか??不景気も、少子高齢化も、今後どう解決していくのやら・・。
 さてSCは、周囲への理解を進めたり、制度の見直し・テコ入れをすることもそうですが、今後はよい意味でも、悪い意味でもバタバタしそうですね。個人的には、思い切って、SCの時間数増やしてみれば、色々変わりそうな気もするんだけどなーなんて思っています。

 ではでは・・。





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