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小1男児殺害、母逮捕=障害と育児「将来を悲観」−公園トイレで首絞める・福岡(9月22日時事通信)

福岡市西区の市立小1年富石弘輝君(6)が殺された事件で、福岡県警西署捜査本部は22日、母親の会社員薫容疑者(35)=同区小戸=が調べに殺害を認めたため、殺人と死体遺棄の容疑で逮捕した。同容疑者は「最初から殺すつもりはなかった」と話し、計画性を否定しているという。
 捜査本部は薫容疑者の説明に不審な点があったため調べていたが、葬儀が終わった後の21日、同容疑者が任意の事情聴取に対し、殺害を認めた。同容疑者は「自分の病気で将来を悲観した。子供を殺して自分も死のうとした」と供述。弘輝君の発達障害に悩んでおり、捜査本部は子育てが関係した悩みが原因とみて、詳しい動機の解明を進める。


<ここで一考>
この記事にどれほどの信憑性があるのかは、まだ分かりませんが、もしこの通りだとすると、自分の仕事と大きく重なる内容のため、遠く離れた全く接点のないところでの話ながら、空気が重く感じ、水の底にいるような気持ちにさせられます。切ないです。

だいぶ世間にも知られてはきましたが、まだまだ発達障害や自閉症は一般には未知の障害です。合わせれば数%くらいの発症率がありそうですが・・。はじめて聞いた人やご年配の方には、なかなか理解が難しい障害かもしれません。

未だに「子供がそんな風になったのは、お母さんの躾けが悪かったせいではないか」と親戚が母親を責めたり、家族がその子の障害や特徴を受け入れることができずに、いつまでも厳しく当たったりすることは、現実には多い話です。

母親が苦しみ、遂には病んでしまうケースも少なくなく、当の子供本人は周囲の大人から“昔は皆そうだった”と厳しく躾けられ続け、高校生になる頃には、二次障害でうつ病なんてことも・・・。

また逆に、少し聞きかじり、知った風の人たちの間では、偏見やいじめの材料になっている場合もあります。ある学校のPTAの会合で、「ADHDやアスペルガーの子は他の子の学習の迷惑になるので、普通学級から出て行って欲しい」という意見がでたという話を、つい先日聞いたばかりです。

障害の受容、個性の受容というのは簡単な話ではありませんね。それがレッテルを貼ることなのか、はたまた偏見のネタになるのか・・・・そして個人を受け入れることなのか。しかし受け入れたと勘違いする大人からは、健常の子と全く同じに扱われ、当の本人は、うまくいかないことに苦しみ、劣等感を覚えてしまう。本当に難しい・・・。

軽度の発達障害では、一見ほとんど健常の子と変わらないことが多いです。勉強はできるという子も見かけます。単にうまく人と噛み合えなかったり、部分的に欠けた能力があるだけだったりするため、それが個性なのか、年齢的なものなのか、障害なのか、迷うことは確かです。

今回の事件のように、苦しくなった親が最悪の事態を引き起こしてしまう前に、何とか理解者と接点を作る作業をしないといけないですね。そして後手後手に回って、子供が十分にケアをされないまま大人になってしまうことも、避けないといけません。

個人的な勝手な意見ですが、幼稚園、保育園にもスクールカウンセラーが導入されること、そしてもう少し安価で心理療法が受けられる用に、心理士のカウンセリングにも保険が適応されるようになったらなーと考えてしまいます。小学校ですらスクールカウンセラーの活動時間数が少ない現状、心理士の国家資格化が進まない現状では、現実的な話ではありませんが・・。

長くなってしまいましたので、ここまで・・。
また発達障害や親御さんに関しての話は、取り上げていこうと思います。
では・・。


「母よ!殺すな」横塚 晃一



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