眠れてますか?

カテゴリー │教育・心のケア

最近、私の周りの子供たちの中に「夜、寝つけない」、「眠れない」という子がとても多いです。

そこで今日は、まじめに不眠のお話。

誰しも寝付けない夜や眠れない日はあるものです。これが、たまにであったり、数日で治ってしまうレベルであったりすればよいのですが、何週間も長く続いたり、健康に影響を及ぼしたりすると、ある時から自分の力だけではどうしようもなくなってしまいます。気力や根性では治せなくなってしまうんですね。病院に行って治療しても、治るまでに数カ月、数年と掛かることも少なくありません。

睡眠異常に関与する、有名な病気の一つに「うつ病」というものがあります。このうつ病では、90%以上の人に睡眠障害の訴えがあります。睡眠障害があれば、必ずうつ病というわけではありませんが、不眠の症状が2週間以上継続する場合は、うつ病である可能性、又はうつ病になりかけている可能性がぐっと高くなります。

そこで静岡県では、 『二週間以上 続く不眠は うつのサイン』 というメッセージを浸透させて、少しでも早期の発見ができたらとうつ自殺予防対策「睡眠キャンペーン」を行っています。

子どもも大人も、「熱が出たから風邪を引いたかも、病院に行ってこようかな」・・・のように、『ここのところ、2週間くらい寝付けないから、一応病院に行ってこようかな』という感じで知っていただけたら、多くの人が重症にならずに救われると思います。

さて、うつ病というと、ついてくるのが自殺の話。

自殺をしようとした人の精神状態について調査したところ、46%の人にうつ病等の気分障害が見られたそうです。その他の精神障害や軽度のうつも含めると軽く半数を超える人が、精神の病により自殺に追い込まれていることになります。簡単に言うと、うつ病など精神の病気がなくなれば、自殺者が半減するということです。

日本の自殺者はここ数年、毎年3万人を超えて、深刻な社会問題になっています。自殺者の数は、交通事故死者数の約6倍。日本における死因順位を見ると、自殺は40歳代において第2位で、その他の年齢でもガン、脳卒中などにも匹敵する順位です。またある市では50歳代の死因で1位になっているところもあったそうです。

睡眠の異常は、軽く見られがちなのですが、実は結構怖いんですよね。
もし睡眠の異常が2週間以上続いたら、無理がたたって、うつ病になる前に、対処しましょう。早期発見、早期治療が非常に効果的です。眠れるように工夫したり、病院に行ってみたり・・・もし病院の敷居が高いと思えば、周囲の誰でもよいので相談し、一人で抱え込まないことが大事です。傍から見てどっぷりうつの状態なのに、本人が気が付いていないことも多いですしね。

今やうつ病や睡眠障害は、多くの人がかかる病気。決して特別な病気ではありませんので、気軽に病院やカウンセリングルームを訪れてみましょう。
ではでは・・。
眠れてますか?



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